駐車場でバックしているとき、隣の車が動き出すと
「自分がすごい速さで下がっている」と錯覚して、
慌ててブレーキを踏んだ経験はありませんか?
これは決して運転が下手だからではなく、人間の感覚が生み出す自然な現象なんです。

アクセルとブレーキ!錯覚?誰もが体験する駐車場
この現象は「相対運動錯視(そうたい・うんどう・さくし)」と呼ばれます。
脳は周囲の動きを基準に自分の動きを判断しているため、隣の車が発進すると、
自分の車が逆に動いているように感じてしまいます。
電車に乗っているとき、
隣の車両が動き出すと自分が動いているように錯覚するのと同じ仕組みです。
なぜ慌ててブレーキを踏むのか
人は「動いた!」と感じた瞬間、危険回避のため反射的にブレーキを踏みます。
これは安全のために備わった防衛反応ですが、
駐車場では「必要のない急ブレーキ」になってしまうこともあるのです。
錯覚を防ぐための運転の工夫
- ミラーを基準にする
隣の車ではなく、サイド・バックミラーに映るラインやポールを基準に動きを確認。
- ブレーキに足を添えて冷静に確認
錯覚が起きても、一呼吸置いて
「本当に動いているか?」を判断できるようにしましょう。
- 余裕ある駐車スペースを選ぶ
混雑しているほど錯覚は起こりやすいので、なるべく広い場所に停めると安心です。
- 隣の車の向きを確認する
自分と同じくバックしているのか、前進しようとしているのかを見ておくと、
錯覚に惑わされにくくなります。
駐車場以外でも起こる錯覚たち
実は私たちは日常でいろいろな錯覚を体験しています。
- エスカレーター錯覚
止まっているエスカレーターを歩き始めると、妙に身体がふらついたり、
足元が不安定に感じることがあります。
脳が「動いているはず」と予測してしまうからです。
- 信号待ちの錯覚
赤信号で停車中、隣の車が少し前進したとき、
自分の車が動いたように感じて慌ててブレーキを踏んでしまうこともあります。
駐車場での錯覚とほぼ同じ原理です。
- 長い高速道路の錯覚
単調な道を走っていると、スピードが出ているのに
「そんなに速くない」と感じてしまうことがあります。
脳が刺激の少なさに慣れてしまうため、速度感覚が鈍る現象です。
まとめ:錯覚を知れば安心できる
駐車場での錯覚は誰にでも起こる“あるある体験”です。
仕組みを知っていれば慌てずに対応でき、アクセルとブレーキの混乱も防げます。
さらに、日常に潜むさまざまな錯覚も「脳がつくり出す当たり前の反応」だと知っていれば、
不安になる必要はありません。
次に錯覚に出会ったら、「これは脳のいたずらだ」と受け止めてみてください。
きっと運転も日常生活も、少し余裕を持って楽しめるようになります。
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